Underworldの代表曲「Born Slippy」の歴史を紐解く:その2

Underworld

前回の記事では「Born Slippy」が世にリリースされるまでを書きました。

今回はその続きです。

「あの映画」から全ては始まったのでした。

1996年に映画「トレインスポッティング」に採用

そうです。ダニー・ボイル監督、ユアン・マクレガー主演の映画「トレインスポッティング」のラストシーンに「Born Slippy Nuxx」が採用されました。

映画の世界的な大ヒットとともに、Underworldの名が世界中に知れ渡ることになったのでした。

シングル「Born Slippy Nuxx」リリース

「トレインスポッティング」のヒット後、「Born Slippy Nuxx」のシングル盤がリリースされました。


収録曲

  1. Born Slippy Nuxx
  2. Born Slippy Nuxx (Deep Pan)
  3. Born Slippy Nuxx (Darren Price Mix)
  4. Born Slippy Nuxx (Darren Price Remix)

前回の記事でご紹介したとおり、当初はB面扱いだったNuxxですが、A面としての再発です。

イギリスではヒットチャート2位を記録しました。

こうしてオリジナルの「Born Slippy」は無かったことにされたのでした(泣)。

なお、「Born Slippy Nuxx」は各国でいろんなフォーマットでリリースされているため、↑の収録曲はあくまで一例です。ちなみにこれはJBOからリリースされたUK盤です。

日本でもソニーからシングル盤が発売されてましたね。

もちろんPVも存在します。

カール・ハイド本人が出演しています。

酔っ払いのオッサンが暴れているような映像ですが、カールは当時アルコール依存症だったそうです。

ライブでの鉄板曲に

以来、「Born Slippy Nuxx」はライブでは必ず演奏される定番曲となったのでした。

もし演奏されなかったら大ブーイングでしょうね(笑)。

↓はサマーソニックの映像。ライブで一番の盛り上がりを見せる瞬間です。

とてもピースフルな雰囲気だと思いませんか?

2003年、「Born Slippy Nuxx 2003」リリース

しばらく経って2003年、Underworld初のベストアルバム「1992-2002」のリリースと同時に、セルフリミックス「Born Slippy Nuxx 2003」がリリースされました。

リック・スミス渾身のリミックスです。オリジナルとはまた違った良さがあります。

2003年〜2005年のライブでのNuxxは、前半がオリジナルのNuxx→後半はNuxx 2003という激熱なミックスを披露して観客を沸かせていました。


収録曲

  1. Born Slippy Nuxx (2003 Edit)
  2. Born Slippy Nuxx (2003 12″edit)
  3. Born Slippy Nuxx (Down Version)
  4. Born Slippy Nuxx (London Electricity Mix)
  5. Born Slippy Nuxx (Paul Oakenfold Mix)

2017年、「Slow Slippy」リリース

それから更にしばらく経った2017年、映画トレインスポッティングの続編「T2 トレインスポッティング」が公開されました。

もちろんUnderworldも楽曲提供していて、サウンドトラックには「Eventually But」とNuxxのリミックスバージョンである「Slow Slippy」が収録されています。

2019年、珍事件勃発??

最後に小ネタ。

2019年、マンチェスターに住むオッサンが「Born Slippy Nuxx」を大音量でかけ続ける、という事件が。

リリースから25年近く経った今でも、Born Slippyは人々を魅了し続けている、ということでしょう。

お後がよろしいようで(?)。